自分の就職活動を振り返って、大事なことだったなと思うことの一つにBtoBとBtoCの違いを理解しておくことがあります。
ではBtoBやBtoCとは何かですが、これは簡単にいうと誰に向けた商売をしているかを表しています。Bとは、BusinessのBで、CはConsumer(消費者)やCustomer(顧客)を表しています。つまりBtoBは企業や法人向けのビジネスで、BtoCは一般消費者向けのビジネスになります。BtoBは、Business_to_Business。BtoCは、Business_to_Consumer(もしくはCustomer)になります。これは、就職してからも普通にビジネスの現場でよく出てくる言葉にもなりますので、知っておいて損はないかなと思います。
就活生はBtoCに目が行きがち?
私自身もそうでしたが、就職活動をはじめるにあたって、世の中にはどのような仕事があるのかなと意識することがあると思いますが、このときにまず思いつく仕事のほとんどがBtoCではないかと思います。少なくとも私はそうでした(笑)
では具体的にどのようなビジネスがBtoCなのかですが、一番身近なものとしてはコンビニがあげられると思います。コンビニでは普段私たちが食べたり、飲んだりするおにぎりやお弁当、お茶などの飲み物を販売しています。私たちがお金を払って、それがコンビニの収益になるので、BtoCということになります。
コンビニ以外にも、スーパーマーケットや、本屋さん、アパレルショップなどの小売という呼ばれる業態はBtoCになります。
他にも、Amazonや楽天はネットの小売なのでBotC、ネットフリックスやUNextなどのサブスクサービスも私がお金を払ってサービスを利用しているので、これらのオンラインサービスもBtoCに分類されると思います。
お茶やお菓子のメーカーはBtoC?
お茶やお菓子のメーカーの商品もコンビニや小売に並んでいて、私たちのような消費者が購入するので、BtoCに分類されるかというと、そうではないようです。私も曖昧だったので調べてみました。以下AI検索からの引用です。
このビジネスモデルは、最終消費者に商品が届くまでに2つの段階に分かれています。
- メーカーからコンビニへ: メーカー(伊藤園やカルビーなど)は、商品を消費者に直接売るのではなく、コンビニエンスストアという別の企業に商品を販売します。この企業間の取引がBtoBにあたります。
- コンビニから消費者へ: コンビニが、メーカーから仕入れた商品を私たちのような一般の消費者に販売します。この企業と消費者の間の取引がBtoCにあたります。
一般的にはメーカーはBtoBビジネスに分類されるようです。
しかし、取引形態としてはBtoCだったとしても実際にCMなどのマーケティングやプロモーションは一般消費者向けに行っていますし、実際に働いている知人の話を聞いても、お茶やお菓子、おもちゃなどを買っておいしそうにしている人や、楽しそうにしている子供がいると嬉しくなるという話も聞くので、基本的にはユーザー・一般消費者の方向を見ているビジネスといって差し支えないかと思います。個人的には勝手に、広義の「BtoCビジネス」と認定したいほどです。
BtoBビジネスとは何か
突然、広義のBtoCなんていう言葉が飛び出して、戸惑っている方もいるかもしれませんが、ではBtoBビジネスとは何でしょうか。
BtoBビジネスは、企業を顧客として販売したり、事業支援するようなビジネスのことを言います。BtoCが私たちのような一般消費者を対象していたのに対して、企業相手ということになりますね。
では主な業界としてはどのようなものがあるのでしょうか。いつくかあげてみると、ソフトウェア業界、コンサルティング業界、製造業、広告・マーケティング業界、金融、不動産かなと思います。
私自身が関わりの深い業界が多くなっている気がしますが、ソフトウェア開発は企業の要望に合わせてソフトウェアを開発するのでBtoBになりますし、Saasというサブスクモデルのソフトウェア利用に関しても企業が使うことが多い(一部BtoCもある)のでBtoBかなと思います。同じようにコンサルティングも法人相手のサービスになりますし、広告・マーケティング業界も基本的には広告主である企業のCMやマーケティング支援になりますので、BtoBになります。インフラも
製造業や、金融、不動産については少し複雑で業界としてはBtoB、BtoC両方やっていることが多いです。製造業については、半導体や工場の自動化などのファクトリーオートメーション系やセンサーや検査機器などはBtoBになりますが、私たちが家で使うようなものは先ほどの定義では、広義のBtoCになります。
金融や不動産も同様に法人向けのサービスと、個人向けのものがあります。銀行では法人営業もあれば、窓口で我々のような一般顧客向けのサービスもあります。不動産も同様に企業向けのオフィス開発やリースもあれば、私のような一般人向けの分譲販売や賃貸サービスもあります。
就活生はBtoBに目を向けるべき?
さて、ここに来てようやく本題になりますが、自分の就職活動を振り返って、これをやっておいて良かったなと思うことの一つがBtoBの業界を中心に就職活動をしていたことになります。と、同時にもっとBtoB業界や仕事について調べたり、していたら良かったかなと思ったりもしています。
要は、BtoCに比べて、BtoBの企業や業界は普段、学生として生活しているだけでは、そういう仕事があることをBtoCに比べて認識しづらいので、急に就職活動をはじめることになって人気就職先などを見ると、BtoB企業が並んでいて、名前は知っているけど、具体的には何をやっているのだろうと、あたふたすることになるので、できれば就職活動をはじめる前の大学2年生ぐらいから意識すると良いのではないかと思います。
なぜBtoBを意識する方が良いと考えていると、就職先や業界という単位ではなくて、個人のキャリアという観点で考えるとBtoBの方がキャリアを確立しやすく、キャリアの自由度が高く、独立などもしやすいという私個人の価値観にマッチしていると考えたからです。これはいま、振り返ってそう思います。
また学生時代から感じていたこととして、給料の高い仕事はBtoBに多く集中していることです。もちろんBtoBだからといって、全ての会社が高給というわけではありませんが、傾向としては合っていると思います。広告業界(主に電通と博報堂ですが)は高給で知られていますし、商社は軒並み高給です。外資系のコンサルティング業界も高給です。
銀行などはとても幅広い業務を行なっているので職種や部署などによって違うのでしょうが、一般的には高学歴のエースは法人営業(BtoB)の部署に配属されますし、そのような人材は私が銀行の窓口に行っても相手してくれません。窓口業務はリテール部門なので、やはり意図的に配属されていますし、最近では職種別採用が日本の企業の中でも広まってきているようです。超高給で知られる外資系の金融についてはそもそも法人相手のビジネスしか行なっていません。
不動産についても同様で、エース級の人材は法人相手だったり、開発企画などを行なっていますし、マンションなどの戸別住宅の場合も販売は子会社が行なっていたりします。製造業の場合も、高給で知られるキーエンスなどは企業相手のBtoBビジネスです。
BtoBビジネスで求められること
BtoBビジネスの仕事は高給であることが(比較的)多いですが、ではどのような能力が求められるのでしょうか。業界や職種など幅広いので細かいところでは、求められることは違ってくると思いますが、個人的に共有しているのはBtoBビジネスでは相手にするお客さんもプロであることです。ソフトウェア業界では、最終的に自分たちの提案や商品を買うか買わないかを決めるのは(決済者と言います)基本的には情報部門の部長や役員の方になってきますし、広告・マーケティング業界の場合もマーケティング部長や役員、金融や他の業界でも同様でBtoBビジネスでは動くお金が場合によっては何十億、何百億になることもありますので、提案する相手も非常にレベルが高いのです。
時には経営層の方にも提案することもあります。経営層のか方必ずしも、システムやマーケティングなどの分野に詳しい方ではな時もありますので、その分野に詳しくない方にも分かりやすく説明することが求めらることがある一方で、時にはシステム部長やマーケティング部長などその分野の専門家の方から鋭い質問を受けることもありますので、この場合は専門的な知識が求められます。当然、その施策を実行するだけの専門性や、扱う金額が大きいのでチームで提案したり、実行したりするので協調性なども重要です。高いレベルでの基礎的(論理的なコミュニケーション、思考力など)なビジネススキルと、深い専門性(システム、会計、金融、不動産など)の両方が求められるので、決して簡単な仕事ではないですが、その分、高い報酬や社会的なインパクトを得られるのが魅力だと思います。
就活において、BtoBとBtoCに正解はない
BtoBについてここでは推しているものの、基本的にはどちらが優れているという話でありませんので、自分のやりたいこと、生き方に合致した業界や仕事を選ぶことが大切だと思います。その上で、自分の就職活動を振り返って、どうしてもBtoCの仕事の方が学生時代は目につきやすいので、BtoBについてももう少し事前に調べたりしておけば良かったかなと思ったことがあったので参考までにお話しさせていただきました。参考になれば幸いです。