博報堂の企業分析

今回は博報堂の企業分析です。博報堂は国内No.2の広告代理店として知られています。就職人気ランキングでも広告代理店として電通とともに常にランキング上位に入る博報堂は一体のどのような企業なのでしょうか。分析していきたいと思います。

国内No.2の広告代理店

博報堂は国内No.2の広告代理店として有名ですが、少し特徴的なのは大広、読売広告社と共にHDYホールディングスを形成していることがあるかと思います。なのでHDYホールディングスの下に博報堂、大広、読売広告社の3社の広告代理店がおさまる形態です。また広告代理店の機能としては、主に広告主に向きあう営業系の部署と、テレビCM枠や新聞の広告枠の買い付けるメディア向き合いの部署があ流のですが、3社のメディア買付機能を統合してHDYメディアパートナーズを設立しています。3社のメディア買付機能を統合することで効率的にメディアの買付をできるようにしているようです。

電通と博報堂の違いは

電通と博報堂の違いですが、正直なところ広告代理店という業種上、業務に大きな違いはないと思っています。広告代理店の仕事を基本的には広告主から予算を預かり、広告主のマーケティングを支援するのが主な仕事です。その中には最適なコミュニケーション(コピーライティング)、表現(クリエイティブ)、各メディアへの最適な予算配分(テレビなのか、インターネットなのか、新聞なのか、雑誌なのか、イベントなのか)を行うことです。電通、博報堂以外の広告代理店では、正直テレビCMを扱い機会も多くないと思うので業務的にも違いは出てくる(CMのプランニングをする機会がないなど)気もしますが、電通と博報堂では大きな違いはないと思います。

あえて上がるならば、電通はやはり世界的なイベント(オリンピック、ワールドカップなど)に関われるチャンスがあったり、テレビCMへの比率が高いことがあると思います。逆に博報堂はクリエイティブに力を入れていたり、消費者のことを「生活者」と呼ぶことにも表れていると思いますが、市場リサーチにも力を入れている印象があります。こちらの「生活総合研究所」みたいなリサーチは呼んでいてタメになります。

あとデジタル広告(インターネット)の比率が高いのも特徴かと思います。GoogleやFacebook、Twitter、Amazonなど広告プラットフォームは最先端のテクノロジーを駆使し、新しいプロダクトがどんどん出てきますがそれを使いこなしているということなのかもしれません。新しいことにどんどん取組む姿勢が伺えます。

博報堂と新規事業とスタートアップ

博報堂の近年の特徴的な動きとして新規事業の創出やスタートアップ企業への出資が目立ちます。スタートアップ企業への出資を行う「博報堂DYベンチャーズ」やHDYホールディングスの「kyu」という組織が海外のDX企業(デジタルトランスフォーメーション)を買収したことも記憶に新しいです。従来型の広告代理店ビジネスだけでは早晩息詰まることが予測されているだけに新しい事業形態へのチャンレンジを模索しているのかもしれません。

博報堂のスコア

博報堂のスコアですが正直なところ電通と大きな差はありません。どちらも高級で知られていますし、仕事も同じ広告代理店なので似ている、忙しさなども大差はなく、どちらも魅力的です。電通の方が体育会系という印象が強いですが、実際のところは配属される部署、担当するクライアント、つき合う先輩などに影響されることの方が多いのではないでしょうか。

一つこのスコアのことであげるとすると、電通の方がキャリアの選択肢の幅が広いかもしれません。同じような営業の部署であれば差はないと思うのですが、上述の通り電通はスポーツビジネスにも強く、大きなイベントにも関わっています。スポーツビジネスに興味があり、電通でそのような部署に配属された場合は博報堂にはないキャリアの選択肢があるかもしれません。ただし、そのような人は極少数で大部分の人は一般的な営業系、メディア系の部署に配属になると思いますので大きな差とはいえないかもしれません。